「アンナ・カレーニナ」
- 2026.06.23
最近、映画化によりまた注目度が上がっている本があります。
「君のクイズ」(小川哲・著)です。
物語の舞台はクイズ番組の決勝戦。
問題が一文字も読まれていないのに早押しで正解を言い当てる という不可解な事態が発生します。
主人公はその謎を解くために、過去のクイズ番組や対戦相手を調べる中で、
自分自身のクイズへの思い、クイズとはなにか?についても追い求めていく…というようなストーリーです。
このお話自体も大変面白かったのですが、
私はこの本を読んだことで、少し不思議な体験をしました。
物語にはたくさんのクイズが出てきますが、
その中の一つの答えとして「アンナ・カレーニナ」という人物名が出てきます。
私はこの本で初めてその名前を知りました。
ところが、そのすぐ後に読んだ「ミトンとふびん」(吉本ばなな・著)にも、
少し後に読んだ「100年目の同窓会」(赤川次郎・著)にも、
さらには「猫、そして14の不思議で恐るべき残酷な物語」(ベルナール・ミニエ・著)にも、
「アンナ・カレーニナ」が出てきたのです。
作者も作風も全く違う4冊に立て続けに出てきたことにとても驚きました。
読む本、読む本に「アンナ・カレーニナ」が出てくる!と思ったほどです。
新しい言葉などを知ると、突然いろんなところで見かけるようになるこの現象には、
実は名前があります。
「バーター・マインホフ現象」(頻度錯覚)と言うもので、
一度認識した情報を、その後頻繁に目にするようになったと感じる現象を指し、
実際のマーケティングにも利用されているのです。
「100年目の同窓会」は、中学生のころから何度も読んでいたにも関わらず、
これまでは全く意識していなかった「アンナ・カレーニナ」を急に認識したのも、
「君のクイズ」の中で詳しく知ったことで、
私の脳が敏感にキャッチするようになったからということです。
知ることで、これまでスルーしていたものに気付くことができるようになる
ということは、何かを学ぶ喜びに通ずるものがあると思います。
この文を読んだ方が、明日「あっ昨日のあれだ!」となるかも知れない
と考えると、それもまた面白いなぁと思います。
2026.06.23













