賞与の社会保険料、所得税について
- 2022.07.29
夏の賞与が支給される時期になりました。
賞与をもらえると何に使おうか、貯金に回そうか色々と悩むと思いますが、
その賞与にどれくらいの税金がかかっているか確認したことはありますか?
給与と同じように賞与からは所得税と社会保険料が控除されています。
<所得税>
所得税率は、賞与支給月の前月の給与から社会保険料を控除したものを、
国税庁が発表している「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に当てはめ決定されます。
また扶養親族によっては、所得税率が変わってきます。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2021/02.htm
上記のリンクの算出率表から所得税率を確認したら、
下記の式に当てはめて計算をすると所得税が算出できます。
◆所得税=(賞与額面-社会保険料)×所得税率
<社会保険料>
健康保険料は、賞与額面(1,000円未満切捨)に健康保険料率をかけて算出します。
保険料率は、加入している健康保険組合や勤務地によって異なります。
健康保険料は、労働者と事業者が保険料を半分ずつ支払う仕組みになっています。
また、40歳以上になると、健康保険料に介護保険料が加わります。
※65歳に到達している場合は、介護保険はかからなくなります。
◆健康保険料=賞与額面(1,000円未満切捨)×健康保険料率
<厚生年金保険料>
厚生年金保険料は、賞与額面(1,000円未満切捨)に保険料率18.3%をかけて算出します。
保険料率は、現在18.3%で固定されています。
住んでいる地域や勤めている企業に関わらず、保険料率は一定です。
なお、健康保険料と同様に、厚生年金保険料も労働者と事業者が半分ずつ支払う仕組みです。
◆厚生年金保険料=賞与額面(1,000円未満切捨)×18.3%÷2
<雇用保険>
雇用保険料は、賞与額面(1,000円未満切捨)に0.95%をかけて算出します。
雇用保険料も労働者と事業主の両方が負担しますが、折半ではなく、
一般の事業の場合は労働者負担0.3%、事業主負担0.65%となっています。
業種によって料率と負担割合が変わり、
農林水産・清酒製造の事業は、労働者負担0.4%、事業主負担0.75%
建設の事業は、労働者負担0.4%、事業主負担0.85%となります。
また、労働者負担も令和4年10月1日より一般の事業は0.5%、
農林水産・酒精製造、建設の事業は0.6%へ変更される予定です。
◆雇用保険料=賞与額面(1,000円未満切捨)×該当事業の労働者負担(%)
実際に計算してみると、これほどかかっていたのか!と感じてしまう方もいらっしゃると思いますが、様々な保障の財源となっているので必要なものなのだと思いました。
ご興味のある方は確認してみてはいかがでしょうか。
2022.07.29