春はあけぼの
- 2026.04.10
「春はあけぼの」の「あけぼの」とは何かをご存知でしょうか?
曙(あけぼの)とは、日の出前の空が少しずつ明るくなっていく時間帯のことです。
では、「冬はつとめて」の「つとめて」は?
この二つの言葉は、清少納言が記した「枕草子」の中に書かれている言葉です。
簡単に言えば、”春は明け方(の情景)に一番趣がある”という意味です。
また夙めて(つとめて)とは、早朝のことを指していて、
”冬は早朝がいい”というような意味だとされています。
私が学校でこれを習ったときは、どちらも同じ「朝の空」という認識しかありませんでした。
しかし、大人になってその二つの空の写真を見たとき、
明らかに違う空だと感じたのです。
空の明るさ、太陽の位置、光の差す量、
空がこんな色をしている時間帯に自分は何をしているだろうか…と考えても、
「あけぼの」と「つとめて」は違うと思いました。
私の中での枕草子の解像度が上がった瞬間でした。
また、同じ夜明け前を指す言葉でも、「暁」「東雲」「未明」、
明け方には「黎明」「朝焼け」など、実にたくさんの表現があります。
それ以来、私は図鑑や辞典を”何かを調べるときに必要なところだけ読むもの”ではなく
一つの読み物として手に取るようになりました。
きっかけとなったのは「知りたいこと図鑑」(みっけ・著)です。
図鑑と言っても、デザイン性の高いもので
空の写真をスマホのアイコンに見立てて並べていたり、
犬の毛色をクレヨンのデザインで表していたり、
パラパラと捲るだけでも美しく面白い本です。
ちょっと疲れているとき、綺麗なデザインで整列された言葉を眺めるだけで、
気持ちがほぐれるような気がします。
他にも小学館の図鑑シリーズや小学生向けの国語辞典、地図帳などもかなり分かりやすく、
内容も充実していて、読みごたえがあってオススメです。
一つの事象を取っても、自分の持つ語彙力・知識量の過多によって
見え方は大きく変わり、時に人生を豊かにしてくれると改めて感じました。
清少納言がたった数行で表現したように、
今の自分の気持ちをぴったり表現できるだけの語彙力が私ももっと欲しいなぁと思います。
2026.04.10













