記憶力と物忘れ
- 2021.05.21
「大事なもの しまうと2度と 出てこない」
この川柳を新聞で見たとき、笑うと同時に大きく共感してしまいました。
家の片づけをして、捨てていいもの、取っておくものを分けたところまでは覚えているけど
それをどこにしまったか忘れた・・・。
その他、色々な物の保管場所を移したら最後。
探しても出てこない現象が、ここ最近、我が家では多発しております。
怖いですね、老化現象。
ところで、私の母が、病気プラス認知症でかれこれ5年ほど要介護生活を送っているのですが
先日、担当の先生から「マンガ認知症」という本を勧められ
早速買って読んでみました。
その中で、記憶障害について書かれていたことを紹介したいと思います。
「記憶の仕組み」とは、外からの情報を受け取って処理し取り出す
「符号化」「貯蔵」「検索」
のことで、
認知症の方は「貯蔵」ができないということだそうです。
何度も同じことを繰り返し聞いてくるという行動は、
その時はわかっていても、それを覚えていられないから、と説明ができるそうです。
人の名前がぱっと出てこないなど、物忘れの症状は
貯蔵はできてるけど「検索」ができてない状態で単なる老化だそうです。
認知症は「覚えられない」で
老化は「思い出せない」
の違いだそうです。
なるほど~!と納得することができました。
他にも、普通では理解できない認知症の方の謎の行動の説明や
それに対する対応方法などが解りやすく書かれているので、
介護でイライラしたときは、それを読み返して、母にもっとやさしく接しようと思いました。
参考文献
ちくま新書 『マンガ認知症』
著者:ニコ・ニコルソン 佐藤眞一
2021.05.21