サンタさんの正体
- 2020.12.14
大混乱の2020年も瞬く間に師走を迎え、
世のサンタさんたちもプレゼントの確保に忙しくなってくる頃合いかと思います。
我が家にはもうすぐ10歳になる息子がおりますが、
毎年サンタさんへの手紙を書かせるのは難儀します。
とりわけ今年は「サンタさんの正体」について
モヤモヤした気持ちを抱いているらしく……。
「サンタさんは鍵のかかった家の中にどうやって入ってくるのか」
「サンタさんは外国人なのになぜ日本語で書かれた手紙を読めるのか」
「サンタさんは本当に一人で一晩で世界中にプレゼントを配れるのか」
「トナカイが引くソリが空を飛ぶという設定には些か無理があるのではないか」
これらの数々の疑問は今までにもぶつけられてきましたが、
その度に自分はこう答えてきました。
「その謎を解いてしまうと、もう立派な大人だと見なされ、
サンタさんは来なくなるけど、それでも知りたいかい?」
これを言うと詮索をやめるので非常にやりやすいのです。
しかし4年生になった今年は、
「学校の友達が『サンタさんなんていない。親がやってる』って言ってる」
という報告もしてくるように。
でも、「それを受けて、君自身はどう思うんだい?」
と訊ねると、ジッと考えた末、そっぽを向いて
「とっ、特になんにも思わないかなぁ……」
と、はぐらかしていました。
世の中には知らないほうがいいこと、知らないふりをした方がいいこともある。
余計な詮索は避けた方が無難。
息子は学びを重ね、着々と大人に近づいているようですが、
とりあえず今年は締切までにちゃんと手紙を書けたので、
サンタさんは来ます!
2020.12.14