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障害者控除について

2017.03.10

確定申告まで残り約2週間となりました。
今回は障害者控除について書きたいと思います。

■障害者控除とは?
納税者本人又は控除対象配偶者や扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合には、
一定金額の所得控除を受けることができます。これを障害者控除といいます。
なお、障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます。

■障害者に該当する要件とは?
障害者とは一般的に身体や精神に障害がある人を指します。税法上での要件は下記となります。

① 常に精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態にある人
  この人は、特別障害者になります。

② 児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医の判定により、知的障害者と判定された人
  このうち重度の知的障害者と判定された人は、特別障害者になります。

③ 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
  このうち障害等級が1級と記載されている人は、特別障害者になります。

④ 身体障害者福祉法の規定により交付を受けた身体障害者手帳に、身体上の障害がある人として記載されている人
  このうち障害の程度が1級又は2級と記載されている人は、特別障害者になります。

⑤ 精神又は身体に障害のある年齢が満65歳以上の人で、その障害の程度が①、②又は④に掲げる人に準ずるものとして
  市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人
  このうち特別障害者に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人は特別障害者になります。

⑥ 戦傷病者特別援護法の規定により戦傷病者手帳の交付を受けている人
  このうち障害の程度が恩給法に定める特別項症から第3項症までの人は、特別障害者となります。

⑦ 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定により厚生労働大臣の認定を受けている人
  この人は、特別障害者となります。

⑧ その年の12月31日の現況で引き続き6ヶ月以上にわたって身体の障害により寝たきりの状態で、複雑な介護を必要とする人
  この人は、特別障害者となります。

■所得控除額
障害者控除により控除される金額は上記の通り、障害の程度により2パターンあり、一般障害者と特別障害者に分かれます。

一般障害者:27万円
特別障害者:40万円
同居特別障害者:75万円(控除対象である配偶者や扶養親族が特別障害者と同居している場合)

■その他(一例)
・地方公共団体が条例によって実施する心身障害者扶養共済制度に基づいて支給される給付金については、所得税はかかりません。
・特別障害者の方の生活費などに充てるために、一定の信託契約に基づいて特別障害者の方を受益者とする財産の信託があったときは、
その信託受益権の価額のうち、特別障害者の方については6,000万円まで、特別障害者以外の方については3,000万円まで贈与税がかかりません。
※この非課税の適用を受けるためには、財産を信託する際に「障害者非課税信託申告書」を、
信託会社を通じて所轄税務署長に提出しなければなりません。

お読みいただきまして、ありがとうございました。

 

2017.03.10

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