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ファンの声で生還

  • 2021.03.26
  • 執筆者:

SNSが隆盛を極める昨今、
テレビ番組の人気を図る指標は、視聴率のみならず、
「どれだけTwitterでバズったか」という点にも重きを置かれるようになっているようです。

ネットで見逃し配信をやってくれる番組も増えているので、
SNSでトレンドに入っていて気になったバラエティやドラマを、
一足遅れて視聴するのも簡単になりました。

また、ネット配信限定だった番組が、
多くの再生数を叩き出したために地上波テレビ番組へと昇格した、なんて話もよく聞きます。

なんだか昔よりも「視聴者の声」というものが
制作者側にダイレクトに届きやすいようになった気がするのですが、
昭和の時代であっても「視聴者の声」が番組内容を大きく変えるという出来事はあったそうです。

日本人なら誰でもタイトルぐらいは聞いたことがあるであろう
『男はつらいよ』シリーズには、
一度死んだ主人公がファンの声で生き返ったという逸話があります。

『男はつらいよ』と言えば全50作にも及ぶ映画シリーズが有名ですが、
そのスタートはフジテレビで1968年から69年にかけて放送されたテレビドラマでした。

当時流行していた東映のやくざ映画のパロディとして企画されたというこのドラマは、
「ハブ酒の製造で一儲けしようとした主人公が、奄美大島でハブに咬まれて亡くなる」という
衝撃的な内容で幕を引きました。

ところがこの結末には、視聴者からの抗議の声が殺到。
その甲斐あって、主人公・寅さんの死はなかったとこになり、
1969年8月に映画シリーズの第一作が公開されるに至りました。

抗議が殺到したテレビシリーズの最終回が3月27日で、
その5か月後には新作映画が封切られるとは、今では考えられない制作ペースです。

映画シリーズは元々全5作で完結する予定でしたが、
こちらも大ヒットによりシリーズは継続。
第49作目の撮影中に主演の渥美清さんが亡くなると、
「第48作目をもって打ち切り」と発表されましたが、
またもやファンからの熱い声を受け、「再編集の特別版」として49作目が公開されます。

50周年を迎えた2019年には、
旧作の名場面に新たに撮影した部分を加えた第50作も公開されるなど、
いまだに根強い人気を持つ『男はつらいよ』。

どんな時代においても「視聴者の声」の力は大きいのだなと実感させてくれる作品ですね。

2021.03.26

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